土方歳三最期の一日 通し感想 8
いやあ、雪がすごいです(関東)。


「名付けて、桶狭間戦法。」

ぶっ!!

いや、ここ笑わなかった人居るんだろうか。ごめん、真剣な人を笑っちゃいけないとかいうそんなまともすぎる意見は不要だから。これは本当に不意打ちだったの(そういや今年の大河の第一話のタイトルは本家本元の『桶狭間』だったな。)。ところでこの策って他の創作物を見ることがあるけど―但し私の言ってるのは戦力が圧倒的に不利な状況下で、敵の頭を叩くことに集中し、その結果敵の指揮系統を崩して最終的には相手を引かせるというもの―戦場においてよくとられる戦法なんだろうか。いずれにせよ多くの幸運に味方されてようやく成功するという策で、完璧とは言えないのだけどさ。。。。

榎本は「大きく出たな」と言いつつも名前を気に入った様子。土方は説明を進める。箱館は南の箱館山に湾の軍艦と、守りに関しては万全であること(箱舘山のふもとには新選組もいるしね)。だから敵は北と西から五稜郭を目指して帯のように連なって攻めてくること。ではそれに対しこちらはどうするか。兵が少ないことを利用し、相手の弱い一点をつくことでそれを突破。本陣にいる相手の頭である黒田良介の首を取る。あとは頭を取ったことで乱れた敵を背後からと前方から挟み込んでサンドウィッチにするという。兵は少なく50で良いとのこと。(うーん、50ではサンドウィッチにならんだろうと思うのだが、、。ってこういうツッコミがいかんのよね)。この作戦を聞いた榎本。

「すばらしい。」
「君の話を聞いていると、勝てそうな気がしてきたよ。」
「よく思いついたねぇ。」

よっ褒め上手!

すると突然土方はこんなことを言い出す。

「やつらは薩摩だの長州だの土佐だのが混ざって出来た鵺だ。」
「その化け物を、最後に人が倒す。」

観てる側しか理解できないじゃん(実際榎本さんは?だったし)。おそらく三谷さん“鵺”という言葉をここで使いたかったというのがまずあって、それを回想に持ってきたのだろうね。それくらいぴったり嵌ってる。そして土方は急に改まり、「総裁。この戦、勝てる。」と。榎本は最初こそ驚くが、土方の目をじっとみつめ「生きるための戦いだな。」と。土方も、

「あぁ、生きるための。」

うぉーたまらん(笑)。と2人の気持ちが大いに盛り上がったところで、榎本は大事なことを忘れていたことに気付いたらしい。土方が出撃したあとの全軍の指揮は誰がとるのかということに。土方は榎本に任せるというが、榎本は「私でも良いんだが、ここは一つ、大鳥にやらせてみないか。」と、すっかり(私に)忘れられた人物を挙げる。しかし土方は「どうせあの人は俺の案には乗らない。」と。まぁそうだろうね。土方はそんなに大鳥のことを嫌いではないのだろうけど向こうはそうではないと思ってるからね。すると榎本、その誰かさんに「土方君はそんなことを言っているが、あんたはどうなんだい。」と呼びかける。

机の下から出てくる大鳥。確かにあのタイミングと状況では机の下に隠れるしかないもんな。でも土方君は全然気付いていなかったという(笑)。一方何度か椅子に座る機会のあった榎本さんには見えていたようで。その大鳥に対し土方は「何をしてた。」と厳しい表情で問う。大鳥も「あんたが総裁にろくでもないことを吹き込んだらすぐに切り捨てるつもりだった。」と言い、「そしてこれ以上もないという程のろくでもない策を聞かせてもらったよ。」と土方に歩みよる。刀に手をやる土方。さらに一歩前にでる大鳥。榎本が止めようとする。が、突然大鳥は「土方、礼を言う。」と頭を下げる。そして

「榎本総裁をもう一度戦う気にさせてくれた。」

と。胸元から徐に香車の駒を取り出しながら場所を移動。ジオラマを見下ろしながら(ちゃんと駒を戻すのも忘れずに)、「守りのことは俺の専門だ。後のことは心配するな。存分に戦って来い。」と。土方も、先ほど榎本が兵達に降伏を宣言するとき、大鳥が誰よりも悔しそうな顔をしていたと言い、机上の上だけでものを考える学者男、計算だけの男ではなかったと彼を認める。そして「後は任せた。」と。頷き合う2人。良い顔だよ。さぁ取り残された榎本さん。

「おいおい、ちょっと待ってくれ。私抜きで心を通い合わせるのはやめてもらいたいな。」

この辺の抜きが好きなんだよなぁ。三谷さんって今更だけど照れ屋だよね。

また、もう何度目かの官軍の映像が流れる。本当に嫌だ。

五稜郭では榎本、土方、大鳥の3人が歩きながら、戦いの先の話をしている。今回のことで薩長の大軍を負かした事実をつくり、それをきっかけに蝦夷地に新しい国をつくるという。その榎本に対し土方は、そこでおそらく一番気になっていたこと、かつ一番大事なことを確認する。

「その国では、近藤勇はもう罪人ではないんだな。」

「もちろんだ。この国を作る礎となった一人の英雄として、未来永劫その名は刻まれる。」そう言い手を差し出す榎本。

「前から気になってたんだ。その挨拶には一体何の意味がある。」

これって6話のヒュースケンから来てるのかな。だとしたら十数年越しの疑問がここで解消ってことになるのか。でもそう言えば、史実ではフランス人と関係があったそうなのだけど、、、(詳しくないのでこれ以上は言えないけど)。ともあれ大河の土方はまた違うからねまぁこれはこれで良しと。さて、しぶる土方だったが新しい国の挨拶だと榎本に言われ、ならばと手を差し出す。がっちりと手を握り合う2人。榎本は大鳥にも参加するように促す(このときの大鳥の顔最高)。そして3人の手ががっちりと組まれる。

なんでこれが最期の日なんだよ。。。。

さて、場面変わって兵達に檄を飛ばす大鳥が。脇には椅子に腰を下ろし静かにそのときを待つ土方。じわじわと忍び寄る官軍。大砲の音。敵の総攻撃が始まる。新選組の本陣でもその音が聞こえた様子。「ここで待てというのが土方さんの命令だ。」…もう、島田ったら。そんな悠長なことを。五稜郭には次々と味方の陣が落とされたとの連絡が入る。「これで心置きなく突っ込める。」という土方。そして、敵が五稜郭しか見えなくなっており、黒田の居る本陣が切り離されたと読んだ土方は、

「勝負だ。」

と言い残し部屋に戻る。その後姿を見送る2人。あぁ夜が明けたのか。

朝日の差し込む土方の部屋。ここはあまり語れない。第一映像が綺麗過ぎる。それにこの土方の表情を見てしまうと、その先に待ち受けている運命を知ってる自分は胸が痛くて痛くて。初見のときもくるものがあったのに、この感想を書くために続編における彼の心の過程をじっくりと見てきた今ではよりくるものがあって。

「近藤さん、悪いがあんたのところに行くのはもう少し先になりそうだ。」

だめだ、泣けるよ。この台詞を聞けただけで、この彼を観れただけで、この続編を作って良かったと言い切れるよ。だからここで終わりにしないか。ここで部屋を出る彼の背中を映したところで終わりにしないか。と言いたい、、。いやダメだなそれでは。最期まで見届けないと。さ、気合を入れて。

「目指すは本陣、奸賊薩摩、黒田良介の首唯一つ。いざっ!」
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by kage_cha | 2006-01-22 22:50 | 新選組!
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